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豊胸材論争について

豊胸材論争で作用する全ての社会的なカー記事を求めるメディア内部の必死の特ダネ競争、それと密接な視聴者の娯楽を求める欲望、科学に対する人々の冷笑主義と騙されやすさ、種々の事件を極端に片寄って解釈しがちな傾向の広がり、多くのアメリカ人の反科学的立場ーを考えれば、ほとんどのアメリカ人が証拠がなくても豊胸材が恐ろしい病気の原因だと信じることはそう驚くに当たらない。次章で、アメリ人が科学を相矛盾する見方で見ていることを論じ、この矛盾のもたらす結果について論じる。この章の後半で、健康を脅かす危険に関するニュースへの人々の反応と、それがなぜ科学的見方とそんなに反目しあうのかについてさらに詳細に考察する。疫学的研究によって、生活の中の危険因子を科学的に学べることを第5章で説明した。いくつかの理由で、生活習慣を疫学的に研究することがますます重要になっている。まず第一に、現在、合衆国で病気と死を招く最も重要な原因は、冠動脈心臓疾患と癌のような原因のよくわからない慢性疾患だ。今ではもうアメリカ人は感染症で病気になったり死ぬことはほとんどない。その原因がたいていはよく解っているからだ。20世紀初め頃までは、感染症はまだ一番多い病気だったが、良好な公衆衛生の導入と抗菌性薬品の大量装備で事情は変わり、それ以降、アメリカ人の平均余命はほとんど2倍になった。そして今や、動脈硬化、癌、関節炎のような、加齢が原因の多くの慢性疾患を発病するほど長寿である。概してこれらの疾患の原因は不明であるが、そのほとんどが単独ではない多数の原因で起こると言ってよい。だから、寄与する原因の一つ一つは危険因子であって、唯一の原因ではない。一つの危険因子を除くことは、その疾患にかかる確率を低くするかもしれないが、その危険をすっかり取り除くものではない。
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